ミトコンドリア外膜でSAM複合体がβバレル型膜タンパク質のバレル構造形成を導く仕組みを解明した論文がNature Structural and Molecular Biologyにオンライン出版されました。前研究員の竹田弘法博士(現奈良先端大)らの研究成果です。東大,産総研,つくば大,フライブルグ大,ボン大との共同研究です。

βシートは平面ではなくカーブする傾向がありますが,βバレル型膜タンパク質をつくるβストランドの本数は様々なので,C末端側からつくられるβシートは正確に閉じるべきC末端βストランドに向かって成長していく必要があります。βシートの正確な成長は,複数の部位で正しくコントロールされて目的方向に導かれていくことが,SAM複合体上のβバレル型膜タンパク質のフォールディング中間体のクライオ電顕構造から明らかになりました。

https://www.nature.com/articles/s41594-022-00897-2

2023年1月10日