ミトコンドリアに誤配送された膜(TA)タンパク質は, ERに送られてERの品質管理システムで処理されますが,この移動にGETシステムが関与することを見出した論文がJ. Cell Biol.にオンライン出版されました。前研究員の松本俊介博士(現九大),当研究室研究員の小野鈴花博士らの研究成果です。

これまでGETシステムは,新規翻訳された膜(TA)タンパク質のER膜への組み込みを助けると考えられてきましたが,今回,いったんミトコンドリアに誤配送されてしまったタンパク質の配送やり直しにも関わることが分かったことは驚きです。

ミトコンドリア外膜に誤配送された膜(TA)タンパク質が,Msp1によって引き抜かれてERに移動する様子は,発現を巧みにスイッチする方法を使ったケイ光顕微鏡タイムラプス観察で,リアルタイムで追跡することができます。

https://rupress.org/jcb/article/221/6/e202104076/213171/GET-pathway-mediates-transfer-of-mislocalized-tail?searchresult=1

2022年4月21日